牛革バッグのメンテナンスガイド

鞣しという加工方法によって、それぞれ独自の特性と風合いを持ち、異なる種類の牛革のメンテナンスやお手入れ方法も異なります。特定の種類の革がどのようにケアされるべきかを知っておくことは、革製品の寿命を延ばし、美しさを保つために役立ちます。

今回、ISOLÉより、それぞれのバッグのメンテナンスをご紹介させて頂きます。

♦シュリンクレザー♦

シュリンクレザーは特殊な処理で、深い凹凸模様であるシボが形成されます。独特の縮み模様と風合いが現れ、自然なシボよりもより鮮明であり、頑丈でシワに強い特徴があります。

シュリンクレザーは優れた耐久性を持ち、傷がついても目立ちにくい特性があります。そのため、頻繁なお手入れは必要ありませんが、基本的には、表面の汚れを柔らかいブラシやクロスで優しく取り除くことのような簡単なケアがおすすめです。

蝋引きレザーは自然な光沢を持ち、上品な外観を提供します。表面にワックスやオイルによってコーティングされているため、軽度な雨や湿気から革を守りことができます。

蝋引きレザーは表面にワックスやオイルがコーティングされているため、微細な毛穴が詰まり、埃がつきにくいです。そのため、普段のお手入れには水を含ませた布やスポンジで拭くことがおすすめです。ただし、蝋引きレザーにオイルを含むクリーナーを使用すると、表面に膜ができてしまい、見た目に影響を及ぼすことがあるので、ご注意ください。

型押しは革の表面に模様を加えるため、クロコダイルやオーストリッチなどの高価で希少な動物の革に似たエレガントな外観を再現できながら、不均一な部分や小さな傷を隠すのことにも役立ちます。

型押しレザーの表面には凹凸があり、ほこりがたまりやすいので、乾いた柔らかいクロスなどを使ってこまめにお手入れしましょう。凹凸が深い場合には、革に優しいブラシを使うこともおすすめです。ブラシを使う際には、優しく軽く当てて擦るようにし、革に傷をつけないように注意しましょう。

ヤスリを使用して革の表面を丁寧に削っているため、繊細な織り目や細かい繊維の毛羽立ちを持ち、触り心地が非常に柔らかく、上品で洗練されたイメージを持っています。

乾燥した状態で、柔らかめの毛ブラシを使用して全体の土やホコリを取り除きます。なかなか落ちない頑固な汚れには、スエード用の消しゴムもしくはクリーナーを使用しても良いです。ヌバックレザーは水に弱く、雨染みができやすいため、仕上げとして防水スプレーを使用することはおすすめです。

スムースレザーはその名の通り、凹凸が少なく、表面が滑らかで均一な質感を持っており、高級感と洗練された印象を与えます。これはビジネス用途やフォーマルな場面でよく使用される理由の一つです。

そのなめらかでフラットな外観が美しい特徴ですが、一度傷や凹凸がついてしまうと目立ってしまうというデメリットもあります。そのため、スムースレザーのお手入れにおいて、汚れを早めに処理することが大切です。柔らかいクロスや馬毛ブラシなどを使用して、革の表面についた軽い汚れやホコリを優しく払います。汚れがなかなか落ちない場合、革専用のクリーナーを使ってみましょう。

通常の革の表面に特殊なポリウレタンまたは PVC（ポリ塩化ビニル）のコーティングが施されます。エナメルレザーは非常に光沢があり、ツヤのある表面、革よりも硬く、滑らかな質感を持ちます。

エナメルレザーは水に強くなり、防水性が向上するため、汚れがついた場合や雨に濡れた場合は、すぐに柔らかい布で優しく拭き取ればOK。ただし、素材表面が非吸収性であるため、印刷物の色や柄がエナメルレザーに転写される染み移りのリスクがあります。また、表面は傷つきやすいため、硬いブラシやこすりすぎると、傷がつく可能性がありますので、お手入れには柔らかい布を使用してください。